
毎年SAS Globalで開催されるSAS Customer Recognition Awardsは、SASを活用し卓越した貢献をされたお客様を表彰する取り組みです。SAS利用へ、企業を超え大きな影響を与える活動を称える Community Uplift 部門において、塩野義製薬様・武田薬品様の取組みが評価され、2位受賞しました。
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2nd Place Winner: Shionogi & Co., Ltd – 2025 Customer Recognition Awar… – SAS Support Communities
製薬業界ではSASユーザーが中心となり、データサイエンスに関するコミュニティ構築・勉強会を積極的に開催しています。本記事では、長らくSASを利用頂き、コミュニティへの参加者側から運営側まで携わっておられるお二人へコミュニティ参加への重要性とメリットについてインタビューをいたしました。
2部構成でインタビュー内容をお届けします!前半では業界内でのコミュニティ形成や情報交換の重要性についてとお届けしました。
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後半である本Blogでは、塩野義製薬様が主催している異業種を巻き込んだデータサイエンスに関するコミュニティイベントの重要性についてお届けします。
Q:塩野義製薬様は、異業種参加型のデータサイエンスに関するコミュニティイベント“SHIONOGI DATA SCIENCE FES”を2023年から3年連続で開催されていますね。

SHIONOGI DATA SCIENCE FESは、2017年からSHIONOGIグループ内のデータリテラシー向上、部署を超えた“協創”や新しい価値を創出することを目的として社内向けに開催していました。
「データ」に関わる多様なバックグラウンドをお持ちの多くの方にご参加いただくことで、会社や産業の枠を超えた“協創”を促進する場となることを期待し、2023年より社外向けイベントとして開催するようになりました。
初めて開催した2023年は約910名、2024年は約1,530名、2025年は約1650名と、年々参加者が増えています。
Q:北西さんは医薬開発部門からDX推進本部へ異動され、企業内のデータ分析に関わる横断的な業務をご担当されていますが、それをきっかけにSHIONOGI DATA SCIENCE FESを社内外で取組み強化されようと思った背景はありますか?
DX推進本部で、企業内の業務横断的なデータ分析業務をおこなうようになり、改めて「データドリブン型ビジネス」の重要性や、データ・インフラ整備、データリテラシーの向上の重要性を再認識しました。
データドリブン型ビジネスをおこなうためには、データ分析基盤上で仮説設定・検証を高速にまわし、ビジネスにおける意思決定へ反映させることが重要ですが、その実現のためにはデータ・インフラ・組織整備・スキル・リテラシー教育など数多くの課題が存在します。
異業種の方々との交流の中で、こういった課題は業界問わず抱えていることを認識し、DX推進本部での取組み・成果を積極的に発信することで、日本企業におけるデータ活用のスキル底上げにつながりますし、
我々にとっては新しい取り組みの情報や新しいインサイトを異業種の方から得ることも出来ました。
Q:業界・業種が異なる企業の取組みだと、業務反映が難しいイメージですが、自社の業務へ反映できることはあるのでしょうか?
はい、間違いなくあります。前述した通り、データ活用にまつわる各種整備は意思決定する内容に違いはあれど、業種問わず共通的な課題も存在します。
「創薬型製薬企業」は、医薬品の有効性・安全性をエビデンスとして世の中に情報提供しており、データや情報を活用して社会に新しい価値を届ける 側面があります。また、正確な情報を提供することで、社会へヘルスケアや健康に関するリテラシー向上にも貢献できます。
一見、製薬業界に特化した取り組みのように見えますが、これらの取組みから得られる発見(ヒント)は多くあるはずで、それぞれの業界の持つミッションや取り組みの付加価値を向上させることが出来ます。
Q:塩野義製薬様は、2030年Visionとして、ヘルスケアサービスを提供する「HaaS(Healthcare as a Service)企業」へ進化をかかげていらっしゃいます。こういったビジネス変革へも異業種との交流は重要でしょうか?
はい、新しい医療・ヘルスケアの未来の創造において異業種との交流やコラボレーションは非常に重要です。

引用:「中期経営計画『SHIONOGI Transformation Strategy 2030(STS2030)』Revision(2023年6月1日)」https://www.shionogi.com/content/dam/shionogi/jp/investors/ir-library/presentation-materials/fy2023/STS%20Revision_final2.pdf
上記スライドの通り、「創薬型製薬企業」としての強みをさらに進化させながら、ヘルスケア領域の新たなプラットフォームを構築し、ヘルスケアサービスを提供する「HaaS(Healthcare as a Service)企業」への進化を進めています。我々は、社会に対して新たな価値を提供し続けていくことで、患者さまや社会の抱える困り事をより包括的に解決したいと考えています。
治療薬の提供に留まらずトータルケアの観点で幅広い医療ソリューションを提供するには、異業種とのデータ・ビジネスのコラボレーションが新たな価値の創出の源となります。
新たな価値・機会を創出するためには、企業が掲げているミッションへの取組みの積極的な発信で、社内外での仲間を作っていくことが出来ると考えています。
Blog後編では、異業種との交流の重要性についてお送りしました。SAS Japanでは、業界問わずユーザー同士をつなげ、SASユーザー様のスキル・ビジネス価値向上につながる機会創出をユーザー様と取り組んでまいります。
塩野義製薬‐DX推進本部データサイエンス部の紹介ページはこちら:
https://shionogicoltd.github.io/shionogi-data-science-dept-site/
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